社会保障の自然増、5300億円 「最大限効率化」 概算要求基準を閣議了解

政府は7月31日の臨時閣議で、来年度予算案の編成に向けて各省庁が財務省へ事業費の見積もりを出す際のルールとなる「概算要求基準」を了解した。

年金や医療、介護などの社会保障費は、高齢化に伴う自然増を5300億円に設定。来年度に75歳を迎えるのが終戦前後の出生数が少ない世代のため、6000億円だった前回の基準から700億円引き下げた。これを今年度の予算額(32.5兆円)に上乗せした範囲でのみ要求を認める。

令和元年第6回経済財政諮問会議

厚生労働省は8月末に概算要求を出す予定。その後の予算編成過程では、次の診療報酬改定や介護保険制度改正の行方が大きな焦点となる。今回の基準には、「合理化・効率化に最大限取り組む」と明記された。

政府は公共事業などの裁量的経費を今年度から1割削減し、人件費などの義務的経費も絞り込む方針。その分、成長戦略へ優先的に配分する「特別枠」で4.4兆円まで要求できるようにする。

歳出総額の上限は7年連続で定めていない。10月の消費増税に伴う景気対策も今後の検討課題としており、多方面からの歳出圧力が強まりそうだ。

安倍晋三首相は31日の経済財政諮問会議で、「政府をあげてメリハリの利いた予算編成に取り組む」とした。