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コラム国民医療費の増加と要因について

2022.06.09

厚生労働省によると、令和元年度の国民医療費は44.3兆円で、これは前年度に比べて約1兆円の増加となっています。
平成元年度に19.7兆円だった国民医療費は年々増加していて、その要因としては他の先進国と同様、高齢化や医療技術の高度化などがあげられます。

高齢化という点では、75歳以上の後期高齢者の医療費が国民医療費全体の38.8%を占めています。
日本では今後も高齢化率は上昇し続け、2036年には3人に1人が65歳以上の高齢者になると推計されているため、国民医療費のさらなる増加が予測されています。

高齢化率が上昇する原因は大きく分けて、少子化による若年人口の減少と、死亡率の低下による平均寿命の延伸の2点です。
この死亡率の低下に貢献しているものの一つに「医療技術の進歩」があげられます。
医療技術の進歩が死亡率を低下させ、その結果平均寿命が延伸したのであれば、医療費の増加は日本が今まで行ってきた医療の成功と言えるのかもしれません。

健康で、病院に行く必要がないという状況が一番良いのはもちろんですが、病気になったりケガをしてしまったとき、病院に行って治療が受けられる事も、安心して生活するためにはとても大事なことだと思います。
その結果、医療費がかかってしまうことはやむを得ません。

また、新しく開発された薬や医療技術が受けられるようになることも、それを必要とする人にとって望ましいことに違いありません。そして高度な医療に対しては、医療費が高額になってしまうことも当然と言えます。

自ら望んでケガや病気になりたい人など滅多にいないでしょうから、医療費を抑えることはかなり難しいことのように思えます。
ですが、重複受診を避けたり薬を正しく使用するなど、医療費削減のために個人レベルでできることもあります。

もちろん、常日頃から病気にならないよう予防することも大切です。

これからも日本の医療保険制度を維持していくために、国民医療費について考えていきたいと思います。

出典:厚生労働省(令和元(2019)年度 国民医療費の概況[PDF]

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