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コラム医療費の動向(令和2年度)その2

2022.07.06

前回は、令和2年度の概算医療費が過去最大の減少率・減少額となったこと、その要因はコロナ禍が背景にあると考えられていることをお伝えしました。
今回は、この年の医療費について少し細かく見ていきたいと思います。

診療種別では、医療費全体の40.4%を占める「入院」診療費が、17兆円で対前年比マイナス3.4%、外来や往診などの「入院外」診療費は、14.2兆円で対前年比マイナス4.4%でした。
医療費の中で占める割合が3番目に大きい(17.9%)「調剤」は7.5兆円、対前年比マイナス2.7%です。

「歯科」診療費は3.1兆円、対前年比マイナス0.8%で他の診療種別に比べると減少率は小さくなっています。

対前年比で唯一増加しているのが「訪問看護療養」でプラス19.8%、3,600億円です。これは医療費全体の0.9%となっています。

受診延日数の対前年比は、「入院」がマイナス5.8%、「入院外」はマイナス10.1%、「歯科」はマイナス6.9%、「調剤」がマイナス9.3%となっています。
受診延日数とは、医療機関を受診した患者数に当たるものです。「調剤」の受診延日数については、処方せん枚数(受付回数)を集計しています。

1日当たり医療費の対前年比については、総数でプラス5.8%、「入院」がプラス2.6%、「入院外」がプラス6.4%、「歯科」がプラス6.6%、「調剤」がプラス7.3%で、全ての診療種別で増加しました。
1日当たり医療費とは、医療費の総額を受診延日数で割ったもので「医療費の三要素」と呼ばれる指標の一つです。
1日当たり医療費は、1回の診療または1日当たりの入院でかかる医療費を表しています。このような医療費の単価は患者の症状によって決まるため、1日当たり医療費は症状の程度を判断する目安となります。

コロナ禍で、人々が医療機関での感染を心配して軽い症状での受診を控えたことが、これらの結果に大きく影響しているといえます。

出典:厚生労働省(令和2年度 医療費の動向[PDF]

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