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コラム医療費の動向(令和2年度)その4

2022.07.20

今回は令和2年度の概算医療費について「医科診療所の主たる診療科別」に見てみたいと思います。
尚「診療所(クリニック・医院)」とは、「病院」と同様、病気やケガの治療を行う施設ですが、病院との違いは入院患者用のベットが19床以下であるかどうかです。

これまで3回にわたってお伝えしてきましたように、令和2年度の医療費は対前年比で過去最大の減少率、減少額となりました。
診療科別に見ても、心療内科と産科を除く全ての診療科で減少しており、小児科では対前年比マイナス22.2%、耳鼻咽喉科では同マイナス19.7%と、他の診療科と比べて減少幅が大きくなっています。

前回の記事でふれましたが、未就学児童の1人当たり医療費が他の年齢層と比較して大きく減少していることから、子どもを対象とする外来診療についてはコロナ禍の影響を大きく受けていると言えます。

これまで見てきたような背景から、2021年に医療機関(病院、診療所、歯科医院)が休業・廃業・解散した数は567件で、過去最高水準となりました。その内、診療所は471件で全体の83.1%を占めています。
この数は、同年における診療所の倒産(法的整理)件数(22件)の21.4倍です。

倒産ではなく、休廃業・解散という形態で事業を終了させるには、原則として負債がなく、債務免除などが必要ない健全な財務状況であることが前提となるそうですが、コロナ対策も含めた様々な要因が負担となり、廃業時期を早めるケースが今後も増加すると見られています。

[出典]
厚生労働省(令和2年度 医科診療所の主たる診療科別の医療費等の状況[PDF]
帝国データバンク(医療機関の休廃業・解散動向調査(2021年)[PDF]

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