コラム2024年4月開始予定の「医師の働き方改革」について

2022.08.18

新型コロナウイルスの感染状況は依然として高い水準が続いており、医療現場ではかなり困難な状態になっているようです。
医療機関に多くの患者が殺到していることに加えて、「濃厚接触者」として勤務できない医療スタッフが増えることで、医療体制のひっ迫が生じているとのこと。

このような状況で尽力されている医療従事者の方たちには、心から尊敬の念を覚えますし、ご自身の健康にも充分気をつけていただきたいと思います。

コロナ禍以前から、長時間労働が常態化している医師の健康状態やワーク・ライフ・バランスがとれないことなどが問題視されています。
そのような医師の労働環境を改善するために、厚生労働省は2024年4月から「医師の働き方改革」として、時間外労働の上限規制を適用することを決定しました。

働き方改革と言えば、すでに2019年4月から「働き方改革関連法」が順次施行されており、大企業であれば2019年、中小企業は2020年から、時間外労働の上限規制が始まっています。
ですが医師については、5年間の猶予が与えられていました。
（ちなみに、働き方改革関連法の適用が猶予される事業・業務は、医師以外では「建設事業」と「自動車の運転業務」です）

医師の労働環境改善には長い時間が必要だと予測され、2024年まで先延ばしになりましたが、それもあと2年をきっています。
しかも新型コロナウイルスの感染拡大等により、その取り組みが進んでいないという現実もあるようです。

私達の健康を守ってくれる医師が、健康を維持しながら働ける環境がつくられることは、国民全体にとって重要なことだと考えます。

次回は、医師の働き方改革について少し詳しくみていきたいと思います。

出典：厚生労働省（医師の働き方改革に関する検討会）